理事長からのメッセージ
在宅医療は、教科書には答えの載っていない「応用の応用」が必要です。例えば「1日3回の点滴を病院ではしていた。しかし在宅ではそうはいかない。じゃあ、どうする?」といった答えのない医療を自分たちで最適解を見出す必要があります。そこが難しさでもあり、楽しさでもあります。
また、病院での診療とは異なり、患者さんの病気や治療内容だけでなく、家庭環境や生き方そのものを受け止めていく必要も出てきます。多種多様な家庭や生き方がある中で、どういったケアが適しているかを考えていく。これも教科書には載っていないことです。
そういった「答えのなさ」を楽しめる人。数をこなす医療ではなく、もっと深く1人1人を支える医療を体現したいという方に合っている職場が、当院なのかなと思います。
在宅医療は、社会的にもニーズが高まってきています。健康寿命を伸ばすことを目的に行政や今までの医療界は動いてきましたが、健康寿命を終えた後、最期を迎えるまで10年以上を生きることもあります。そういった「健康寿命を終えた時期をどう過ごすか」については全く触れられてこなかったんです。その人らしい生き方や過ごし方をお手伝いする仕事である在宅医療は今後より重要性を増すでしょう。
都市部では在宅医療は広く普及してきており、どういった仕事かを理解されている医療従事者も多い。若手医師でチャレンジしようという方も多いんです。一方、宮崎県内ではまだまだ認知度は低く、医療従事者でも何をするのかイメージできない方も少なくありません。当ウェブサイト内で業務の内容をテキストのみならず、動画でも感じていただくことができます。在宅を経験することは、医師のキャリアにおいてプラスになることは間違いありません。
在宅医療は基本的に、前もって予定を組み、準備をした上で業務を行うことができます。また病棟に泊まるような当直もなく、必要時は自宅から往診に向かいますが一般に思われているほど夜間の出動も多くありません。そのため、病院勤務よりもワークライフバランスを適切に保つことができます。
自分自身のペースで、しっかりと患者さんやその人生、ご家族と向き合える在宅医療に少しでも興味があれば、ぜひご連絡いただければと思います。人員の募集は随時行っています。