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大学生は勉強すべし

2016年6月24日 | 医療

もう2ヶ月も前の話しですが、宮大医学部に行って1年生の医学生、看護学生へ医学概論の講義をしてきました。

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あらかじめお題は頂いていて、「郷土の偉人、高木兼寛について語って欲しい」というものでした。

私は毎年なにかしら大学の学生に講義をする機会があるんですが、最も楽しみにし、また大事にしている時間です。

やはり大学生の感受性は半端ないので、ここで何を伝えるかによって彼らのうち何人かの人生が変わる可能性もあります

私自身も、医学生時代に人生を変えることになったいくつかの出会いを挙げることができます。

 

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今回のタイトルは、「疫学の祖、高木兼寛に学ぶ」というもので、高木が当時の幕末から明治維新に至る歴史のなかで、偶然にもW.Willisなどの英国人医師に教えを乞う機会に恵まれ、日本人医師として始めて英国へ留学、セントトーマス医学校で首席の成績をおさめつつ、ジョン・スノーやナイチンゲールが活躍した、疫学を中心とする当時の英国医学の粋を学んできたことを話しました。

 

帰国後はジョン・スノーと同じく、脚気患者の観察を真摯に行い、食事原因説という仮説にたどりつき、日本初の臨床試験でその仮説を検証、ある結論に導くという現在のEvidence-based medicineに通じる発想や手法を駆使して多くの海軍兵の命を救いました。

 

一般に、分かりやすく「ビタミンの父」というようにあたかもビタミンを発見したかのように誤解されていますが、高木はビタミンの存在すら知らず、当時も脚気の原因はタンパク質だと誤解していました。

 

学生の感想文を読むと、ほとんど高木の功績について正確に理解している学生はおらず、郷土の偉人なのに大変残念な思いがしました。ビタミンの父というイメージが先行するあまり、彼の本質的な偉大さ、そして現在の我々ですら教訓とすべき教えがあることを知らないことはとてももったいないことだと思います。

 

***

 

そうした高木の功績、そしてEvidence-based medicineの考え方に触れつつ、最後は学生時代は後悔のないように勉強すること、この6年間の取組次第で皆さんが将来診ることになる患者さんの命すら左右することになる、と伝えて締めくくりました。

 

このメッセージが強烈だったようで、感想文でも緩みかけていた入学当初の志を思い出しました、しっかり勉強しますというような内容もあり、嬉しく感じました。

 

大学時代、勉強ばかりすべきだとは思いませんし、適度に部活やバイト、読書、社会勉強もすべきだとは思いますが、世の中そうしたことばかり学生に薦める言葉で溢れており、学生の本分である勉強を怠るなという人は少ないように思います。

それを踏まえて、敢えて活を入れさせてもらいました。

来年もまた話に来たいなあ。

清山とものりプロフィール

清山 知憲(きよやま とものり)


平成18年東京大学医学部卒業後、沖縄県立中部病院研修を経て、米国ニューヨーク市のベスイスラエル病院にて内科インターン修了。 平成21年宮崎大学医学部第三内科入局。 平成23年、平成27年ともに宮崎市選挙区にて一位当選。 平成29年9月に議員辞職。

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