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国体施設分散化への道 宮崎市の教訓

2017年9月22日 | 政治 県政

県議会を辞職したものの、毎日朝から晩まで予定ややることが詰まっていて、更新が滞ってしまいます。すみません。

国体施設(陸上競技場、体育館、プール)の都城、延岡、宮崎への分散整備決定については、地元紙も県の決定へ賛同するような論調が多く、これまでの県の調整や説明に一本あり、という感じがしてきました。

 

一方でこれまで通りの県央整備を求めてきた宮崎市としては、先週の宮崎日日新聞紙の記事でも戸敷市長の言葉として

「県央整備の利点を訴えてきた宮崎市の戸敷正市長は「集中型がいいのは当然で、スポーツランドのイメージが薄れてしまうのでは」と懸念を示しつつ、「今回は受け止めなければしようがない」と吐露。」

という諦めの心境が紹介、そして市議会ではアリーナ型の体育施設を宮崎市として検討したい、しかし財源探しや県との協議もこれからというかなり焦りの見られる姿勢が見られます。

 

幾人かから問い合わせを受けたのですが、今回の知事の分散整備の方針というものは、県議会での議決事項でもなんでもなく、昨年度からの議論の積み重ねを経て今回のような結論に至ったことを考えれば事実上の最終決定です。

県議会がどうしてもこの決定を覆したいと考えれば、体育施設整備に必要な予算が上程された時に否決をするという荒業しか残っていません。県立宮崎病院はまさに再整備は了承したけれども予算額が膨れ上がったので、実施設計の予算案を上程するかどうかで一悶着ありました。

 

しかしこうしたプロセスが生まれるのも、県がその意思決定過程を透明化し、説明を重ねてきたことの裏返しとも言うことができます。

県立宮崎病院は当初からA案〜D案を示し、それぞれメリットとデメリットを説明を重ね、決定。

今回の国体施設にしても、昨年度から繰り返し委員会や本会議場で各施設の候補地のリストアップ→それぞれ2候補地に絞り込み→最終的に1つに絞り込みというプロセスを経ました。

 

一方、宮崎市においては市役所建替えという200億を超える重要な案件にしてもその検討に必要な資料は内部資料という理由で公表されていません。市議会議員には自主研究グループの資料が配布されているようですが、これは情報公開請求をしても出さないでしょう。

そしてこのまま、12月には建替え方針の結論だけを発表したいというのですから、その不透明な意思決定プロセスは県と非常に対照的に思えます。

 

 

あまり地元紙は今回の分散整備に至った経緯を深掘りして検証してくれていませんが、色々と不正確な情報が飛び交っておりますので私なりに公の文書で説明できる部分は説明致します。

 

まず、昨年度に国体に向けては陸上競技場と体育館、プールの3つを新設する方針を決定、そして候補地をリストアップすることとなりました。

下は昨年12月の常任委員会での報告資料。

以下は、整備候補地のリストアップ状況と要望状況。

陸上競技場については、都城の山之口だけが地元からの要望あり。宮崎市は無し。

体育館は6自治体から要望。

 

そして、その次の2月議会の常任委員会。それぞれ2箇所に絞り込みましたという報告がありました。

各候補地を総合評価していくことの説明。

 

なお、上の資料の(3)の4番目の・にあるように、整備費や維持費の一部負担に関して今後協議していくことについて回答があったのは都城市及び延岡市、とあります。

ですので、上記の流れから県は今月の最終結論に至るまで各自治体と対話を続けてきたことがよく分かります。

そして宮崎市に関しては、地元負担の協議についても回答はなく、陸上競技場に関しては要望も上がってきていない状況でした。

 

 

実際、その後遅くになって5月に宮崎市長から県への要望書が提出されましたが、体育館のみについて要望されていました。

 

その後、7月になり宮崎市議会のスポーツ観光振興議員連盟から要望。

唯一、陸上競技場へ言及した要望でした。

 

しかしながら、宮崎市長が会長となっている県市長会から県への要望書は、分散整備の要望。

 

そして、こちらは県内の市議会議長会(会長は宮崎市議会議長)から、県議会自民党に対する要望書。

宮崎市からは体育施設の要望はなく、延岡市からは体育館整備の要望。

こちらは県商工会議所連合会からの要望。

こちらも体育施設は分散化の要望。

 

最後に、毎年8月に提出される宮崎市から県への要望。

やはり最後まで県体育館だけの要望

 

 

今回の判断、県に対する批判も聞かれますが、その立場や自治体との今後のつきあい上、あまり露骨に上記のような経緯を説明することはできないでしょう。県議会議員としても同様だと思います。

私は以上の経緯を知り、かつ県議を辞めて市政をあらためたいという立場になった絶妙な立場なのできちんと説明をさせて頂きました。

 

世の中には宮崎弁でいう「げなげな話」という、いい加減な噂や推測だけでストーリーが作られることがあります。しかしそうした議論をいくら繰り返しても生産的ではありませんし、本来は学びが得られるはずが決定的に誤った方針だけが残ることもあります。

今回、紹介させて頂いた常任委員会の資料は全てネットで公開されているものですし、各種要望書も隠す必要もない公文書です。こうした一次資料をもとにした冷静な検証が必要だと思います。

清山とものりプロフィール

清山 知憲(きよやま とものり)


前・宮崎県議会議員。 平成18年東京大学医学部卒業後、沖縄県立中部病院研修を経て、米国ニューヨーク市のベスイスラエル病院にて内科インターン修了。 平成21年宮崎大学医学部第三内科入局。 平成23年、平成27年ともに宮崎市選挙区にて一位当選。 平成29年9月に議員辞職。

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